岸和田市議会議員の永野紗代氏は、2025年2月2日、夫・永野耕平市長(当時)の女性問題をめぐる不信任決議と議会解散という異例の事態の中、岸和田市議会議員選挙に無所属で立候補し、1,837票を獲得して21位で初当選した。
関西大学文学部から児童養護施設職員、5児の母──夫の釈明会見に同席し「悪い事はまったくしてないとずっと思っていました」と発言した永野紗代氏は、「子育て中の親の声を市政に届ける」を掲げて選挙戦を展開した。
しかし当選後わずか15日後、夫・永野耕平氏は2度目の不信任決議で市長を失職。
さらに同年9月4日、夫は官製談合防止法違反で逮捕された。
永野紗代氏を通じて見える、地方政治における家族ぐるみの権力構造、夫婦による異例の政治活動、そして権力者を支える配偶者の役割を徹底解説する。
永野紗代のプロフィール

https://mainichi.jp/articles/
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 氏名 | 永野紗代(ながのさよ) |
| 生年月日 | 1986年6月3日生まれ(39歳・2025年時点) |
| 出身地 | 大阪府北摂地域 |
| 学歴 | 関西大倉高等学校卒業、関西大学文学部卒業(2009年) |
| 資格 | 英語教員免許(取得を目指していた) |
| 現職 | 岸和田市議会議員(2025年2月初当選) |
| 前職 | 社会福祉法人阪南福祉事業会養護施設「岸和田学園」職員、一般社団法人「ゆめさぽ」事務局長 |
| 家族 | 夫・永野耕平(元岸和田市長)、子供5人 |
| 専門分野 | 児童福祉、子育て支援 |
永野紗代氏は、大阪府北摂地域出身で、関西大学文学部を卒業後、児童養護施設「岸和田学園」で勤務した。
職場で永野耕平氏と出会い結婚。
5人の子供を育てながら、2023年には一般社団法人「ゆめさぽ」の事務局長として活動していた。
2025年2月2日、夫の女性問題をめぐる市議会解散に伴う岸和田市議会議員選挙に無所属で立候補し、定数24に対し21位(1,837票)で初当選。
しかし当選後15日後の2025年2月17日、夫・永野耕平氏は2度目の不信任決議で市長を失職。
さらに2025年9月4日、夫は官製談合防止法違反で逮捕された。
詳しい経歴──児童養護施設職員から市議へ

関西大倉高校から関西大学文学部へ
永野紗代氏は1986年、大阪府北摂地域に生まれた。
幼少期から陸上やバレーボールに取り組むなど、活発な性格だったという。
関西大倉高等学校に進学した。
関西大倉高校は大阪府茨木市にある私立の中高一貫校で、偏差値68〜72の名門進学校として知られる。
高校卒業後、関西大学文学部に進学。
関西大学文学部は偏差値65〜70とされ、多くの著名人を輩出している。
永野紗代氏は、大学在学中に英語の教員免許取得を目指して教育実習に参加した。
2009年、関西大学文学部を卒業。
児童養護施設「岸和田学園」での勤務

2009年、大学卒業後、永野紗代氏は社会福祉法人「阪南福祉事業会 岸和田学園」に就職。
岸和田学園は、親の虐待や育児放棄などで家庭で生活できない子供たちを保護し、養育する児童養護施設である。
永野紗代氏が児童養護施設で働くことを志したきっかけは、高校時代にテレビで見たドキュメンタリー番組だったという。
番組で児童養護施設の実態を知り、「児童養護施設で働きたい」と感じ、就職先を探したところ「岸和田学園」が見つかったという。
永野紗代氏は、児童福祉の最前線で子供たちの支援に携わった。
永野耕平氏との出会いと結婚

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永野紗代氏は、岸和田学園で勤務中に永野耕平氏と出会った。
永野耕平氏の実家が岸和田学園を運営する社会福祉法人「阪南福祉事業会」を経営しており、永野耕平氏も岸和田学園の副園長として勤務していた。
永野紗代氏と永野耕平氏は、職場の同僚として出会い、交際を経て結婚。
結婚後、永野紗代氏は岸和田市長の妻となった。
5児の母として

永野紗代氏と永野耕平氏の間には、5人の子供がいる。
永野紗代氏は、5人の子供を育てる母親として、子育ての大変さを実感してきた。
2023年、永野紗代氏は一般社団法人「ゆめさぽ」の事務局長に就任。
「ゆめさぽ」は、子育て支援や地域活動を行う団体で、永野紗代氏は5児の母としての経験を活かして活動していた。
永野紗代氏は、子育て支援や児童福祉に関心を持ち続け、地域での活動を通じて市政への関与を深めていった。
2024年夫の女性問題発覚──異例の夫婦会見

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夫・永野耕平の女性問題と500万円和解
2024年11月、夫・永野耕平市長が政治活動で関わりがあった女性から、性的関係を強要されたとして損害賠償を求める訴訟を起こされ、500万円の和解金を支払うことで和解していたことが明らかになった。
永野耕平氏は当初、不倫関係も性加害も否定していたが、12月6日に女性との不倫関係を認めて謝罪した。
市議会や市民からは、説明責任を果たすよう求める声が強まった。
夫を伴った異例の会見(2024年12月24日)
2024年12月24日、永野耕平市長は妻・永野紗代氏を伴って記者会見を開いた。
これは極めて異例の対応として注目を集めた。
永野耕平氏の発言:
「今回の事件は当初から夫婦で対応していたので、妻も同席する」
「(妻からは)許してもらっていない」
「不倫問題は家庭内の問題だとして、政治家として欠格事項になるとは思わない」
「悪い事はまったくしてないとずっと思っていました」
会見で、永野紗代氏は夫を擁護する発言をした。
永野紗代氏の発言(2024年12月24日):
「悪い事はまったくしてないとずっと思っていました」
永野紗代氏は、夫の不倫を認めつつも、性加害疑惑については否定し、夫を支える姿勢を示した。
この会見での永野紗代氏の発言は、「夫を守ろうとする妻の姿勢」として受け止められた一方、「市長の妻として不適切」との批判も受けた。
市議会の不信任決議と議会解散
2024年12月20日、岸和田市議会は永野耕平市長に対する不信任決議案を可決した。
永野耕平氏は、辞職ではなく議会解散を選択。
2025年2月2日、岸和田市議会議員選挙が執行されることとなった。
2025年2月市議選出馬──夫婦による異例の選挙戦

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市議選への立候補表明
2025年1月21日、永野耕平市長は自身のX(旧Twitter)で、妻・永野紗代氏が岸和田市議会議員選挙に立候補することを明かした。
永野耕平氏のXでの投稿:
「岸和田市議会議員選挙に妻の永野紗代が挑戦します。岸和田市の未来のために、女性としての目線、お母さんとしての目線でしっかりと活動していきます。僕より紗代の方が政治家は向いています」
永野紗代氏は、無所属で立候補することを表明。
夫が運転する選挙カーで選挙戦

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2025年2月2日の投開票に向けて、永野紗代氏は選挙戦を展開した。
異例だったのは、永野耕平市長自らが選挙カーを運転し、妻の選挙活動を全面的にサポートしたことである。
永野紗代氏の街頭演説:
「岸和田市議選に立候補いたしました」
「いってまいりまーす。ありがとうございまーす」
永野耕平市長が運転する選挙カーで、妻が選挙戦を展開するという、前代未聞の光景が岸和田市内で見られた。
また、NHKから国民を守る党の立花孝志党首も、永野紗代氏の応援に駆けつけた。

https://article.auone.jp/
立花孝志氏については、以下の記事で詳しく解説している。
「子育て中の親の声を市政に届ける」
永野紗代氏は、選挙戦で「子育て中の親の声を市政に届ける。子育てしやすい街をつくりたい」と訴えた。
5児の母としての経験を活かし、子育て支援や児童福祉の充実を公約として掲げた。
主な公約:
- 子育て支援の拡充
- 保育環境の改善
- 母親としての目線で市政に関わる
永野紗代氏は、夫の女性問題については触れず、子育て支援を前面に押し出した。
21位で当選──厳しい結果

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2025年2月2日、岸和田市議会議員選挙が投開票された。
選挙結果:
- 定数:24
- 立候補者:29人
- 永野紗代氏:21位(1,837票)で当選
- 投票率:40.23%(前回38.64%)
永野紗代氏は初当選を果たしたが、24人中21位という結果は「厳しい結果」と評価された。
厳しい結果と見られる理由:
- 夫が現職市長であるというアドバンテージ
- 永野家が祖父の代から岸和田で福祉施設を経営する「地盤」がある
- 30代女性で子育て現役という他候補にない強み
- 立花孝志党首の応援
これらの有利な条件があったにもかかわらず、21位という下位当選だったことは、市民が夫の女性問題に厳しい目を向けていたことを示している。
当選者24人のうち、新人は永野紗代氏を含め2人のみで、あとの22人は前職(再選)だった。
議会の顔触れは選挙前とほぼ同じという結果となった。
夫の失職と逮捕──市議としての立場

当選15日後、夫は2度目の不信任で失職
永野紗代氏が市議に当選してわずか15日後の2025年2月17日、新勢力となった市議会は、永野耕平市長に対する2度目の不信任決議案を可決した。
民放5社合同で当選した議員にアンケート調査を行ったところ、24人中17人は不信任案に「賛成する」と回答。
地方自治法の規定により、同日付で永野耕平氏は市長を失職した。
地方自治法第117条の除斥規定
永野紗代氏は、不信任決議案に反対の姿勢だったが、地方自治法第117条の除斥規定により、親族が絡む議事の採決に加わることはできなかった。
地方自治法第117条(除斥):
普通地方公共団体の議会の議員は、自己若しくは父母、祖父母、配偶者、子、孫若しくは兄弟姉妹の一身上に関する事件又は自己若しくはこれらの者の従事する業務に直接の利害関係のある事件については、その議事に参与することができない。
永野紗代氏は、夫の不信任決議案の採決に参加できず、傍観するしかなかった。
夫の出直し市長選落選
2025年3月30日、永野耕平氏の失職を受けて、岸和田市長選挙が告示された。
永野耕平氏は無所属で立候補したが、2025年4月6日の投開票の結果、郵便局長の佐野英利氏に大差をつけられ落選した。

https://www.yomiuri.co.jp/
永野紗代氏は、夫の選挙戦をサポートしたが、市民の審判は厳しかった。
佐野英利氏については、以下の記事で詳しく解説している。
2025年9月夫の逮捕

https://www.fnn.jp/
2025年9月4日、永野耕平氏は、市長在任中の公共工事入札で最低制限価格を業者に漏らしたとして、大阪地検特捜部に官製談合防止法違反および公契約関係競売入札妨害の疑いで逮捕された。
さらに9月24日には、収賄容疑で再逮捕され、賄賂1,900万円を受け取った疑いが持たれている。
永野紗代氏は、夫の逮捕後、公の場で発言していない。
市議としての活動を継続しているが、夫の逮捕が市議活動にどのような影響を与えるのか注目されている。
永野耕平氏については、以下の記事で詳しく解説している。
エックスモバイル代理店疑惑──家族ぐるみの利益誘導

https://prtimes.jp
岸和田市とエックスモバイルの包括連携協定
2024年、岸和田市は通信事業者「エックスモバイル」と包括連携協定を結んだ。
この協定は、永野耕平市長(当時)の指示で推進されたとされる。
包括連携協定とは、自治体と企業が連携して地域活性化や住民サービス向上を目指す取り組みである。
永野紗代氏がエックスモバイル代理店を開設
2025年2月、日本共産党の「しんぶん赤旗」が、永野紗代氏が岸和田市とエックスモバイルの包括連携協定が結ばれる直前に、エックスモバイルの代理店を開設していたことを報じた。
報道内容:
- 永野紗代氏が開いたエックスモバイルの代理店が、協定に基づく公民連携事業に関与している
公民連携事業への関与疑惑

https://x.com/
岸和田市とエックスモバイルの包括連携協定に基づく公民連携事業に、永野紗代氏の代理店が関与していることは、利益相反の疑いがあると指摘された。
問題点:
- 市長(当時)が協定を推進
- 市長の妻が協定企業の代理店を開設
- 代理店が公民連携事業に関与
- 家族ぐるみの利益誘導の疑い
日本共産党の批判

日本共産党は、「事業を巡り市長とその妻、企業の関係性が問われる」と批判した。
しんぶん赤旗(2025年2月25日)は、「大阪・岸和田 市とエックスモバイルの包括連携協定/元市長主導で推進か/企業代理店代表は元市長の妻」との見出しで、この問題を報じた。
永野紗代氏や永野耕平氏からの明確な説明はなく、疑惑は解消されていない。
日本共産党委員長・田村智子氏については、以下の記事で詳しく解説している。
永野紗代の人物像──5児の母と市議

5人の子供と家庭生活
永野紗代氏と永野耕平氏の間には、5人の子供がいる。
永野紗代氏は、5児の母として子育てに奔走してきた。
選挙戦でも「5児の母」という立場を前面に押し出し、「子育て中の親の声を市政に届ける」と訴えた。
児童福祉への思い
永野紗代氏は、大学卒業後、児童養護施設「岸和田学園」で勤務した経験を持つ。
高校時代にテレビで見たドキュメンタリー番組がきっかけで、児童福祉の道を志したという。
5児の母としての経験と、児童養護施設での勤務経験を活かし、子育て支援や児童福祉の充実に取り組む姿勢を示している。
2023年には一般社団法人「ゆめさぽ」の事務局長に就任し、子育て支援や地域活動を行っていた。
「かわいい」と評判の外見

https://mainichi.jp/
永野紗代氏は、テレビ出演や街頭演説の様子がSNSで拡散され、「永野市長の妻めっちゃかわいい!」と評判になった。
永野紗代氏の笑顔や仕草がかわいらしいと話題になり、外見的な魅力も注目を集めた。
しかし、外見だけでなく、関西大学文学部卒業という学歴や、児童養護施設での勤務経験、5児の母としての経験など、内面的な魅力や実績も持っている。
夫を支える妻の役割

https://www.fnn.jp/
永野紗代氏は、夫の釈明会見に同席し、「悪い事はまったくしてないとずっと思っていました」と発言するなど、夫を支える姿勢を示してきた。
夫が運転する選挙カーで選挙戦を展開し、夫婦で政治活動を行うという異例の対応を取った。
永野紗代氏は、「夫と家族を絶対に守る」という強い姿勢を持っていると見られている。
しかし、夫の逮捕後、永野紗代氏がどのような立場を取るのかは不明である。
まとめ──配偶者の政治参加と権力の私物化

https://x.com/
児童福祉の専門家から市議へ
永野紗代氏は、関西大学文学部を卒業後、児童養護施設「岸和田学園」で勤務し、児童福祉の専門家としてのキャリアを積んだ。
5人の子供を育てる母親として、子育ての大変さを実感し、子育て支援や児童福祉に関心を持ち続けた。
2025年2月、夫の女性問題をめぐる市議会解散に伴う岸和田市議会議員選挙に無所属で立候補し、21位で初当選した。
夫婦による異例の政治活動

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永野紗代氏の政治活動は、夫・永野耕平氏と一体化していた。
異例の点:
- 夫の釈明会見に同席
- 「悪い事はまったくしてないとずっと思っていました」と夫を擁護
- 夫が運転する選挙カーで選挙戦を展開
- 夫婦で政治活動を行う
このような夫婦一体の政治活動は、地方政治において極めて異例である。
家族ぐるみの権力構造
永野紗代氏と永野耕平氏の政治活動の背景には、家族ぐるみの権力構造が存在する。
権力構造:
永野家(祖父の代から福祉施設経営)
↓
永野耕平(市長)
↓
永野紗代(市議)
↓
エックスモバイル代理店
↓
岸和田市との包括連携協定
永野家は、祖父の代から岸和田で福祉施設を経営しており、地域に「地盤」を持っている。
永野耕平氏が市長、永野紗代氏が市議という「夫婦議員」の状態は、家族ぐるみの権力構造を形成。
さらに、永野紗代氏がエックスモバイルの代理店を開設し、岸和田市との包括連携協定に基づく公民連携事業に関与していることは、利益誘導の疑いを招いている。
権力ウォッチの視点

『権力ウォッチ』は、永野紗代氏を通じて、地方政治における配偶者の役割と権力の私物化を考える。
注目ポイント:
- 配偶者の政治参加の是非
- 夫婦一体の政治活動
- 家族ぐるみの権力構造
- 利益相反の問題
- 夫の逮捕後の市議活動
永野紗代氏の事例は、単なる「市長の妻が市議になった」という話ではない。
夫の女性問題をめぐる混乱の中で市議に当選し、夫の失職・落選・逮捕という事態を経験した永野紗代氏は、地方政治における配偶者の役割と権力の私物化の問題を浮き彫りにしている。
配偶者の政治参加は問題なのか?
配偶者が政治家になること自体は問題ではない。
しかし、永野紗代氏のケースでは、以下の点が問題視されている:
- 夫の女性問題をめぐる混乱の中での立候補
- 夫婦一体の政治活動
- エックスモバイル代理店疑惑
- 家族ぐるみの利益誘導の疑い
永野紗代氏が、夫の逮捕後もどのように市議活動を継続するのか、そして市民の信頼を得ることができるのかが、今後の注目点である。
地方政治における配偶者の役割、家族ぐるみの権力構造、利益相反の問題──
永野紗代氏の事例を通じて、地方政治の健全性を考え続けることが重要である。







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