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横田美香(広島県知事)の経歴と農水官僚からの転身|中国・四国初の女性知事と湯崎県政継承の実態

市長・知事

広島県初・中国四国地方初の女性知事として、2025年11月9日に初当選を果たした横田美香氏。

農林水産省で30年にわたりキャリアを積み、富山県副知事、内閣官房内閣審議官、そして広島県副知事を経て、湯崎英彦知事から事実上の後継指名を受けた横田美香氏は、自民・立民・国民・公明の与野党相乗り推薦という強力な組織力を背景に、圧倒的な得票で当選した。

広島県呉市生まれ、幼少期にブラジルで過ごし、広島大学附属高校から東京大学法学部へ進学。

農水官僚として食品安全の国際基準策定や農業人材育成に尽力してきた横田美香氏の経歴、夫は同じく農水省出身の林野技官、湯崎知事との師弟関係、そして与野党相乗りという地方政治の構図──

横田美香氏を通じて見える、中央官僚と地方政治の関係、女性リーダーの登用、そして政党を超えた相乗り体制の実態を徹底解説する。

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  1. 横田美香のプロフィール
  2. 詳しい経歴──呉市からブラジル、そして農水官僚へ
    1. 広島県呉市での生い立ちとブラジル生活
    2. 広島大学附属高校から東京大学法学部へ
    3. 農林水産省入省──30年のキャリア
    4. 富山県副知事から内閣官房、そして広島県副知事へ
  3. 2025年広島県知事選挙──湯崎知事の後継指名と与野党相乗り
    1. 湯崎英彦知事の不出馬表明と後継指名
    2. 出馬表明──「湯崎県政を継承・発展」
    3. 自民・立民・国民・公明の与野党相乗り推薦
    4. 圧倒的勝利──得票率83.5%で初当選
  4. 湯崎英彦知事との関係──師弟関係と後継指名の実態
    1. 広島大学附属高校・東京大学法学部の先輩後輩
    2. 湯崎知事の4期16年──「イノベーション立県」の功罪
    3. 副知事就任の意図──後継者育成
    4. 後継指名の政治的意味
  5. 与野党相乗りという地方政治の構図──民主主義の問題点
    1. 与野党相乗りとは何か
    2. 広島県知事選の歴史──4回連続の相乗り
    3. 投票率30.09%──有権者の関心低下
    4. 相乗りの問題点──選択肢の欠如と民主主義の形骸化
  6. 農水官僚としてのキャリア──食品安全と農業人材育成
    1. 農林水産省での30年──多岐にわたる業務
    2. 食品安全の国際基準策定──日本の立場を主張
    3. 農業人材育成──就農・女性課長として
    4. 富山県副知事での実績
  7. 横田美香の家族とプライベート
    1. 夫・橋爪一彰氏──同じく農水省出身の林野技官
    2. 子供はいない──キャリアを選んだ夫婦
    3. 実家と幼少期のエピソード
    4. 座右の銘「道は必ず開ける」
  8. まとめ──横田美香と中央官僚出身知事の課題
    1. 中央官僚から地方知事へ
    2. 湯崎県政の継承と発展──期待と懸念
    3. 与野党相乗りの功罪
    4. 権力ウォッチの視点

横田美香のプロフィール

https://yokota-mika.jp/

項目内容
氏名横田美香(よこたみか)
生年月日1971年8月1日(54歳・2025年時点)
出身地広島県呉市
学歴広島大学附属高等学校卒業、東京大学法学部卒業(1995年)
現職広島県知事(2025年11月29日就任予定)
前職広島県副知事(2025年4月〜9月)、内閣官房内閣審議官、富山県副知事(2021年〜2024年)
キャリア農林水産省(1995年入省、30年勤務)
家族既婚、夫は橋爪一彰氏(林野技官、森林保険センター保険総務部長)、子供なし
座右の銘「道は必ず開ける」(松下幸之助)
特徴中国・四国地方初の女性知事、広島大学附属高校の後輩に湯崎英彦前知事

横田美香氏は、広島県呉市で生まれ、小学5年生から中学3年まで父親の仕事の関係でブラジル・リオデジャネイロで生活した。

帰国後、広島大学附属高等学校、東京大学法学部を卒業し、1995年に農林水産省に入省。30年にわたり中央官僚としてキャリアを積んだ。

2025年11月9日の広島県知事選挙で、広島県初・中国四国地方初の女性知事として当選を果たした。

詳しい経歴──呉市からブラジル、そして農水官僚へ

広島県呉市での生い立ちとブラジル生活

横田美香氏は1971年8月1日、広島県呉市に生まれた。

実家は呉市苗代町または栃原町周辺の田園地域にあり、祖母を中心とした家庭で稲作や野菜栽培が行われていた。

横田美香氏は幼少期、田植えや稲刈りを手伝い、収穫後の稲わらで「秘密基地」を作って遊ぶなど、自然に親しんで育った。

この原体験が、後の農林水産行政への関心につながったと横田美香氏自身が語っている。

小学5年生から中学3年までの約4年間、父親の仕事の関係でブラジル・リオデジャネイロに移住。

現地の日本人学校に通い、多様な文化や価値観に触れた経験が、横田美香氏の国際感覚を育てた。

リオデジャネイロでは、水泳、ピアノ、剣道など多くの習い事をしていたという。

広島大学附属高校から東京大学法学部へ

帰国後、横田美香氏は広島大学附属高等学校に進学した。

広島大学附属高等学校は、偏差値74の地元トップクラスの進学校で、毎年東京大学、京都大学、難関大学へ多くの合格者を輩出している。

横田美香氏は、この高校から東京大学法学部に進学した。

広島大学附属高等学校の先輩には、湯崎英彦氏(広島県知事、公選第17・18・19・20代)がいる。

横田美香氏と湯崎英彦氏は、同じ高校・大学(東京大学法学部)の先輩・後輩という関係である。

この縁が、後に横田美香氏が広島県知事選に出馬する大きなきっかけとなった。

農林水産省入省──30年のキャリア

1995年、横田美香氏は東京大学法学部を卒業し、農林水産省に入省した(農蚕園芸局総務課配属)。

農水省では、農業、水産業、林業のほか、食品の安全管理や基準策定など多岐にわたる業務に携わった。

主な経歴:

  • 1996年6月:農産園芸局総務課 兼 植物防疫課
  • 1997年4月:食品流通局品質課
  • 1999年4月:食品流通局品質課食品企画係長
  • 1999年7月:郵政省放送行政局衛星放送課企画係長(出向)
  • 2001年1月:総務省情報通信政策局衛星放送課企画係長
  • 2001年7月:林野庁林政部林政課総務係長
  • 2004年7月:水産庁漁政部加工流通課長補佐
  • 2008年7月:民間企業(コンサルティング、保険)に出向
  • 2018年7月:農林水産省大臣官房参事官
  • 2019年7月:農林水産省経営局就農・女性課長

特に、食品の安全に関する国際的な基準策定や認証制度の構築に関わり、日本の立場を主張する重要な役割を担った。

また、農業分野の人材育成にも尽力し、人口減少や農業従事者の減少が進む中で、若い世代や女性に農業に興味を持ってもらう取り組みに力を入れた。

富山県副知事から内閣官房、そして広島県副知事へ

2021年4月、横田美香氏は富山県副知事に就任した。

富山県では、初の女性副知事として、地域振興や産業政策に取り組んだ。

2024年4月、横田美香氏は内閣官房内閣審議官(内閣人事局)兼内閣感染症危機管理統括庁内閣審議官に就任。

そして2025年4月、横田美香氏は広島県副知事に就任した。

これは、湯崎英彦知事が横田美香氏を後継者として想定し、広島県に招いたものと見られている。

横田美香氏は副知事就任時、「全国共通の課題としてやはり農業を担う方々がいなくなるという話が一番大きい。これから農業というのは非常に重要なものだと思うので、できる限り色んな課題を聞いてお役に立ちたい」と語っていた。

副知事就任からわずか5か月後の2025年9月、横田美香氏は広島県知事選への出馬を決意し、副知事を辞職した。

2025年広島県知事選挙──湯崎知事の後継指名と与野党相乗り

https://newsdig.tbs.co.jp/

湯崎英彦知事の不出馬表明と後継指名

2025年8月19日、広島県知事の湯崎英彦氏が「11月9日に実施される広島県知事選挙に立候補しない意向を周辺に伝えている」と各社で報じられた。

翌8月20日、湯崎英彦氏は県庁で実施した記者会見で「4期は一つの区切りだ」と述べ、立候補しないことを正式表明。

https://mainichi.jp/

湯崎英彦氏は2009年から4期16年にわたり広島県知事を務め、イノベーション立県を掲げて産業振興や人口流出対策に取り組んできた。

湯崎英彦氏の不出馬表明により、16年ぶりに新人同士による知事選となることが決まった。

そして、湯崎英彦氏は事実上の後継者として、横田美香氏を指名した。

横田美香氏は後に、「8月19日に湯崎知事から、知事選に挑戦してみないかという話があった」と明らかにしている。

湯崎英彦氏と横田美香氏は、広島大学附属高等学校と東京大学法学部の先輩・後輩という関係であり、湯崎英彦氏が横田美香氏を広島県副知事に招いたのは、後継者として育成する意図があったと見られている。

出馬表明──「湯崎県政を継承・発展」

2025年9月2日、横田美香氏は広島県庁で記者会見を開き、11月9日投開票の広島県知事選挙に立候補することを表明した。

横田美香氏は会見で、「広島県は人口減少や若者流出、将来不安という課題に直面している」と指摘し、「若者や女性が住みやすくなる地域作りをしていきたい」と語った。

また、湯崎英彦氏の県政について「基本的には引き継いでいきたい」と述べ、湯崎県政の継承と発展を訴えた。

横田美香氏は、「女性の抱える悩みに実感を持つことができる。政策に反映していく」とも話し、女性知事としての視点を強調。

横田美香氏は9月1日に広島県副知事を辞職し、知事選に専念した。

自民・立民・国民・公明の与野党相乗り推薦

横田美香氏は無所属で立候補したが、自民党、立憲民主党、国民民主党、公明党の4党が推薦した。

また、連合広島も支援を表明。

広島県議会では、9割近い議席を占める主要3会派の県議が横田美香氏を支えた。

推薦・支援の構図:

  • 自民党広島県連:推薦
  • 立憲民主党広島県連:推薦
  • 国民民主党広島県連:推薦
  • 公明党広島県本部:推薦
  • 連合広島:支援

これは、事実上の「与野党相乗り」体制である。

地方選挙では、国政の与野党対立とは異なり、特定の候補者を与野党が共同で推薦する「相乗り」が行われることがある。

広島県知事選挙では、4回連続で「与野党相乗り」と共産党系の候補が争う構図となっており、2025年の選挙もこの構図が続いた。

横田美香氏は、湯崎英彦氏の後継指名、与野党の組織力、連合広島の支援という強力な基盤を持って選挙に臨んだ。

圧倒的勝利──得票率83.5%で初当選

https://www.yomiuri.co.jp/

2025年10月23日、広島県知事選挙が告示された。

立候補したのは、以下の3名である。

立候補者:

  1. 横田美香氏(54歳、無所属新人、前副知事)=自民、立民、国民、公明推薦
  2. 猪原真弓氏(64歳、無所属新人、新日本婦人の会県本部委員)=共産推薦
  3. 大山宏氏(77歳、無所属新人、元会社員)

2025年11月9日、広島県知事選挙が投開票された。

選挙結果:

  • 当選:横田美香 552,614票(得票率83.5%)
  • 落選:猪原真弓 75,468票(得票率11.4%)
  • 落選:大山宏 34,333票(得票率5.2%)
  • 投票率:30.09%(前回比4.58ポイント減)

横田美香氏は、圧倒的な得票で初当選を果たした。

猪原真弓氏は、共産党県委員会などでつくる市民団体が擁立し、湯崎県政からの転換、18歳までの子ども医療費無料化、学校給食の無償化などを訴えたが、及ばなかった。

大山宏氏は、市民派として立候補したが、票を伸ばせなかった。

横田美香氏は当選確実の報を受け、「人口減少と若者の転出超過が一番大きな課題。産業や文化を振興したい」と語った。

横田美香氏は、2025年11月29日に広島県知事に正式就任する予定である。

湯崎英彦知事との関係──師弟関係と後継指名の実態

https://www.chugoku-np.co.jp/

広島大学附属高校・東京大学法学部の先輩後輩

横田美香氏と湯崎英彦氏は、広島大学附属高等学校と東京大学法学部の先輩・後輩という関係である。

湯崎英彦氏は1965年生まれ、横田美香氏は1971年生まれで、6歳年上。

湯崎英彦氏は1985年に広島大学附属高等学校を卒業し、1990年に東京大学法学部を卒業した。

横田美香氏は1995年に東京大学法学部を卒業しており、湯崎英彦氏の5年後輩にあたる。

湯崎英彦氏は東京大学法学部卒業後、通商産業省(現・経済産業省)に入省し、スタンフォード大学でMBAを取得。

その後、通産省を退官し、株式会社アッカ・ネットワークスを設立してIPO(新規株式公開)を実現した「起業家知事」として知られる。

横田美香氏は農林水産省で30年のキャリアを積んだ「官僚知事」であり、経歴は異なるが、両者とも東京大学法学部出身のエリート官僚という共通点がある。

湯崎知事の4期16年──「イノベーション立県」の功罪

https://www.hiroshimapeacemedia.jp/

湯崎英彦氏は、2009年11月に広島県知事に初当選し、4期16年にわたり広島県知事を務めた。

湯崎英彦氏は「イノベーション立県」をビジョンに掲げ、産業振興、起業支援、人材育成に力を入れた。

主な実績:

  • ひろしまサンドボックス(規制緩和による実証実験の推進)
  • 瀬戸内海の観光振興(「SETOUCHI」ブランドの確立)
  • 管理職への年俸制導入(全国初、2010年)
  • 広島サミット開催(2023年)
  • 核廃絶への取り組み

一方で、人口減少や若者の県外流出という課題は解決されず、批判もあった。

湯崎英彦氏は2025年8月に不出馬を表明し、4期16年で広島県知事を退任することを決めた。

湯崎英彦氏については、以下の記事で詳しく解説している。

副知事就任の意図──後継者育成

2025年4月、横田美香氏は広島県副知事に就任した。

この人事は、湯崎英彦氏が横田美香氏を後継者として育成する意図があったと見られている。

横田美香氏は副知事就任からわずか5か月後の2025年9月に知事選出馬を表明しており、副知事就任は知事選への布石だったと言える。

湯崎英彦氏は、横田美香氏の出馬表明に際して、「8月19日に湯崎知事から、知事選に挑戦してみないかという話があった」と横田美香氏自身が語っているように、事実上の後継指名を行った。

後継指名の政治的意味

湯崎英彦氏が横田美香氏を後継者に指名したことは、以下の政治的意味を持つ。

後継指名の意味:

  • 湯崎県政の継続:湯崎英彦氏の政策を継承し、発展させる
  • 女性リーダーの登用:中国・四国地方初の女性知事誕生
  • 与野党相乗りの維持:自民党から共産党を除く野党まで幅広い支持を維持
  • 官僚出身者の重用:中央省庁での経験を地方行政に活かす

湯崎英彦氏の後継指名により、横田美香氏は与野党の推薦を受け、圧倒的な組織力を背景に当選を果たした。

これは、地方政治における「現職知事の影響力」と「与野党相乗り体制」の強さを示している。

与野党相乗りという地方政治の構図──民主主義の問題点

与野党相乗りとは何か

「与野党相乗り」とは、地方選挙において、国政では対立する自民党と野党(立憲民主党、国民民主党など)が、特定の候補者を共同で推薦・支援する現象である。

地方選挙では、国政の与野党対立とは異なる構図が生まれることが多い。

与野党相乗りの理由:

  • 地方では国政の対立軸が薄れる
  • 現職知事や有力候補を支援することで、地方議員が利益を得る
  • 野党が独自候補を立てにくい

広島県知事選挙では、4回連続で「与野党相乗り」の候補と、共産党系の候補が争う構図となっている。

広島県知事選の歴史──4回連続の相乗り

広島県知事選挙では、以下のように与野党相乗りが続いている。

過去の広島県知事選:

  • 2009年:湯崎英彦(与野党相乗り)vs 共産党系
  • 2013年:湯崎英彦(与野党相乗り)vs 共産党系
  • 2017年:湯崎英彦(与野党相乗り)vs 共産党系
  • 2021年:湯崎英彦(与野党相乗り)vs 共産党系
  • 2025年:横田美香(与野党相乗り)vs 共産党系 vs 市民派

2025年の選挙では、横田美香氏が自民、立民、国民、公明の推薦を受け、共産党推薦の猪原真弓氏、無所属の大山宏氏と争った。

結果は、横田美香氏が得票率83.5%という圧倒的な勝利を収めた。

投票率30.09%──有権者の関心低下

2025年広島県知事選挙の投票率は30.09%だった。

これは、前回2021年の34.67%を4.58ポイント下回る低水準である。

投票率の推移:

  • 2009年:41.59%
  • 2013年:36.72%
  • 2017年:39.37%
  • 2021年:34.67%
  • 2025年:30.09%

投票率は一貫して低下しており、有権者の関心が薄れていることがわかる。

与野党相乗りによって、実質的な選択肢がなくなり、有権者が投票に行く動機を失っていると指摘されている。

相乗りの問題点──選択肢の欠如と民主主義の形骸化

与野党相乗りには、以下の問題点が指摘されている。

批判の論点:

  • 有権者の選択肢が失われる:与野党が同じ候補を推薦するため、政策の違いが見えにくい
  • 民主主義の形骸化:選挙が形式的なものになり、有権者の意思が反映されにくい
  • 現職の影響力の固定化:現職知事が後継者を指名し、組織力で当選させる構図が続く
  • 野党の存在意義の喪失:国政では政権批判をする野党が、地方では与党と同じ候補を推薦する矛盾

横田美香氏の当選は、湯崎英彦氏の後継指名と与野党相乗りという組織力の勝利であり、有権者の意思が十分に反映されたとは言い難い。

投票率30.09%という低水準は、地方政治における民主主義の課題を浮き彫りにしている。

現在話題、注目されている政治家については、以下の記事で詳しく解説している。

農水官僚としてのキャリア──食品安全と農業人材育成

農林水産省での30年──多岐にわたる業務

横田美香氏は、1995年に農林水産省に入省してから、2025年に広島県副知事に就任するまで、30年にわたり農水行政に携わってきた。

農水省では、農業、水産業、林業のほか、食品の安全管理や基準策定など多岐にわたる業務に従事した。

また、郵政省(後の総務省)への出向や、民間企業(コンサルティング、保険)への出向も経験している。

横田美香氏は、中央省庁での政策立案、国際交渉、現場の課題解決という幅広い経験を積んだ。

食品安全の国際基準策定──日本の立場を主張

横田美香氏は、食品の安全に関する国際的な基準策定や認証制度の構築に関わり、日本の立場を主張する重要な役割を担った。

2004年7月から水産庁漁政部加工流通課長補佐として、水産物の貿易ルートをつくるための国際交渉に携わった。

国際的な食品安全基準を策定する会議に参加し、日本の食品産業の利益を守るための交渉を行った。

横田美香氏の国際交渉の経験は、広島県知事として外国との交流や貿易促進に活かされることが期待されている。

農業人材育成──就農・女性課長として

2019年7月、横田美香氏は農林水産省経営局就農・女性課長に就任した。

この役職は、新規就農者の育成や、女性の農業参入を促進する重要なポストである。

横田美香氏は、人口減少や農業従事者の減少が進む中で、若い世代や女性に農業に興味を持ってもらい、担い手となってもらうための施策に取り組んだ。

2025年3月、広島県副知事就任時に「全国共通の課題としてやはり農業を担う方々がいなくなるという話が一番大きい。これから農業というのは非常に重要なものだと思うので、できる限り色んな課題を聞いてお役に立ちたい」と語っていた。

横田美香氏の農業人材育成の経験は、広島県の農林水産業の振興に活かされることが期待されている。

富山県副知事での実績

https://www.rinri-toyama.com/

2021年4月、横田美香氏は富山県副知事に就任。

富山県では、初の女性副知事として、地域振興や産業政策に取り組んだ。

富山県副知事時代、横田美香氏は「結婚している。夫は北海道に単身赴任している。子供はいない」と語っていた。

横田美香氏は、仕事を通じて社会に貢献するという生き方を選んでおり、夫婦で互いのキャリアを尊重し合う関係を築いている。

富山県副知事を3年務めた後、2024年4月に内閣官房内閣審議官に就任し、2025年4月に広島県副知事に就任した。

横田美香の家族とプライベート

夫・橋爪一彰氏──同じく農水省出身の林野技官

https://www.rinya.maff.go.jp/

横田美香氏は既婚者であり、夫は橋爪一彰(はしづめかずあき)氏。

橋爪一彰氏は、静岡県静岡市出身で、東京農工大学農学部を卒業後、1994年に農林水産省に入省した林野技官である。

現在は、森林保険センターの保険総務部長を務めている。

橋爪一彰氏は、横田美香氏より1年先輩にあたり、農水省で知り合ったと見られている。

橋爪一彰氏の経歴:

  • 1994年:林野庁入庁
  • 外務省や森林管理署の署長などを歴任
  • 現在:森林保険センター保険総務部長

横田美香氏と橋爪一彰氏は、どちらも農林水産省のエリート官僚であり、「高学歴エリート夫婦」として知られている。

2021年のインタビューで、横田美香氏は「夫は北海道に単身赴任している」と語っていた。

横田美香氏が富山県副知事、橋爪一彰氏が北海道勤務という遠距離生活を送っていたが、互いのキャリアを尊重し合う関係を築いている。

2025年の広島県知事選出馬に際して、橋爪一彰氏は「やりたいなら頑張れ」と背中を押したと報じられている。

子供はいない──キャリアを選んだ夫婦

横田美香氏は、2021年のインタビューで「子供はいない」と明言している。

2025年時点で54歳であり、子供を持つ可能性は低いと見られている。

横田美香氏は、子供がいないことについて「夫も忙しくて、今はお互いにちょうどいいバランスでやっている」と語っており、自然な選択として受け入れている。

横田美香氏と橋爪一彰氏は、どちらもキャリアを重視し、仕事を通じて社会に貢献するという生き方を選択。

「子供がいない」ことを否定的に捉えるのではなく、夫婦の形はそれぞれ違っていいという価値観を示している。

実家と幼少期のエピソード

横田美香氏の実家は、広島県呉市苗代町または栃原町周辺の田園地域にある。

祖母を中心とした家庭で、稲作や野菜栽培が行われていた。

横田美香氏は幼少期、田植えや稲刈りを手伝い、収穫後の稲わらで「秘密基地」を作って遊んでいた。

家の周りには、田んぼや蓮池、柿やイチジクの木などがあり、豊かな自然に囲まれた生活を送っていた。

父親の職業は公表されていないが、小学5年生から中学3年までブラジル・リオデジャネイロに家族で移住していたことから、海外赴任可能な公務員や企業勤めの可能性が高いと見られている。

母親については詳細な情報は公表されていないが、農作業や子育てを支えていたと思われる。

座右の銘「道は必ず開ける」

横田美香氏の座右の銘は、「道は必ず開ける」(松下幸之助)である。

何事もポジティブに捉え、諦めないことで必ず道は開けるという信念を持っている。

横田美香氏は、ブラジルでの幼少期、広島大学附属高校、東京大学法学部、農水省での30年、富山県副知事、内閣官房、広島県副知事、そして広島県知事選出馬という経歴を歩んできた。

どの段階でも、困難に直面しながらも前向きに取り組み、道を切り開いてきた。

横田美香氏のポジティブな姿勢は、広島県知事としてのリーダーシップにも表れることが期待されている。

まとめ──横田美香と中央官僚出身知事の課題

https://www.yomiuri.co.jp/

中央官僚から地方知事へ

横田美香氏は、農林水産省で30年のキャリアを積み、富山県副知事、内閣官房内閣審議官、広島県副知事を経て、広島県知事に当選した。

横田美香氏は、「中央官僚出身の地方知事」という類型に属する。

中央官僚出身知事の特徴:

  • 中央省庁での政策立案経験を持つ
  • 国との太いパイプを活用できる
  • 行政実務に精通している
  • 一方で、地域の実情に疎い場合がある

横田美香氏は、広島県呉市出身であり、地元への愛着は人一倍。

また、30年の農水行政の経験を活かし、農林水産業の振興や地域活性化に取り組むことが期待されている。

しかし、広島県で長く暮らしていたわけではなく、地域の人間関係や政治状況に精通しているとは言い難い。

横田美香氏が、中央官僚としての経験と、広島県出身者としての地元愛をどのように融合させ、県政を運営していくのかが注目される。

湯崎県政の継承と発展──期待と懸念

横田美香氏は、湯崎英彦知事の県政を「基本的には引き継いでいきたい」と述べており、湯崎県政の継承と発展を掲げている。

湯崎英彦氏は4期16年にわたり広島県知事を務め、「イノベーション立県」を掲げて産業振興や人材育成に取り組んできた。

湯崎県政の評価:

  • 肯定的評価:ひろしまサンドボックス、瀬戸内観光振興、広島サミット開催、核廃絶への取り組み
  • 否定的評価:人口減少や若者の県外流出が続いている、目立つ政策が多いが実効性に疑問

横田美香氏が湯崎県政を継承することで、政策の継続性は保たれるが、新しい視点や政策転換が期待しにくいという懸念もある。

横田美香氏が、女性知事としての視点や、農水行政での経験を活かし、湯崎県政とは異なる独自の政策を打ち出せるかが問われる。

与野党相乗りの功罪

横田美香氏の当選は、与野党相乗りという組織力の勝利である。

与野党相乗りの功:

  • 安定した県政運営:与野党の支持を得ることで、県議会との対立を避けられる
  • 国との連携強化:与野党の国会議員とのパイプを活用できる

与野党相乗りの罪:

  • 民主主義の形骸化:有権者の選択肢が失われる
  • 批判勢力の不在:県政をチェックする野党が存在しない
  • 投票率の低下:有権者の関心が薄れる

横田美香氏の当選は、得票率83.5%という圧倒的な勝利だったが、投票率は30.09%という低水準だった。

これは、与野党相乗りによって選挙が形骸化し、有権者が投票に行く動機を失っている実態を示している。

横田美香氏が、与野党相乗りという基盤を持ちながらも、県民の多様な意見を聞き、透明性の高い県政を運営できるかが問われる。

権力ウォッチの視点

『権力ウォッチ』は、横田美香氏の県政運営を今後も追い続ける。

注目ポイント:

  • 湯崎県政との違い:独自の政策を打ち出せるか
  • 農林水産業の振興:農水官僚としての経験を活かせるか
  • 人口減少対策:若者の県外流出を食い止められるか
  • 女性視点の政策:女性知事としての独自性を発揮できるか
  • 与野党相乗りの影響:批判勢力が不在の中で、透明性を保てるか
  • 国との関係:中央官僚出身者として、国からの補助金や政策支援を引き出せるか

横田美香氏の知事就任は、中国・四国地方初の女性知事誕生という歴史的な出来事である。

しかし、与野党相乗りという地方政治の構図、中央官僚出身者の地方知事就任という権力構造の問題も浮き彫りになっている。

横田美香氏が、広島県民のために何を成し遂げるのか、そして地方政治の民主主義をどのように守っていくのかを、『権力ウォッチ』は監視し続ける。

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市長・知事
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